上手な眼科のかかりかた
今回は病院や眼科でどのようにすればスムーズな診察が受けられるのかについてまとめました。
気になる眼の病気と症状:16
上手な眼科のかかりかた
初めて眼科にかかる方、久しぶりの方は勿論のこと、年に何回も眼科にかかられている方でも上手な病院や眼科のかかり方はあまり知られていないように思います。
今回は病院や眼科でどのようにすればスムーズな診察が受けられるのかについてまとめました。
◆問診編◆ 問診は「今日はどうなさいました?」や「お変わりございませんでしたか?」で始まる今の病気についての質問です。この時に正しい情報が得られないと正しい診断が出来るまでに時間がかかったり、本当は不必要な検査をすることになったりします。問診はどのような病気なのか検討をつけるための重要なものです。
症状の経過をまとめてきてください
初めて眼科を受診したときや前回の診察から何か変った事があった場合は、いつ頃からかどんな症状(痛み、腫れ、かゆみ、かすみ、目やに、見えにくいなど)があり、どう変ってきたのか(症状が出た時に比べて変わりない、悪くなっている、良くなっている)ということをお話しください。急に言われてうまく話せないという方は、家でメモを作って来られると良いと思います。ご自身の症状を正しくお話しいただけないと必要な検査が決められません。「何と言ったら良いか分からない」と言われますと非常に困ります。
また、いろいろな症状がある場合、自分にとって最も重要と思う症状から順番にお話しください。次々と話が変わると聞く方も分かり難いものです。
場合によっては1回の受診で全ての検査を終えることが出来ない場合もありますので、優先順位を決めておいていただけると助かります。
質問にお答えください
お話をお聞きするうち、こちらからお聞きすることもあります。さらに詳しく聞く必要があることや関連がありそうだと思う事についてです。私たちの質問に的確にお答えいただけないと不必要に時間がかかったり、正しく病気の状態を理解できなくなることもあります。患者様にとっては重要と思われることでも、病気の状態を知る上ではあまり重要でないこともありますし、逆に私たちにとっては重要で詳しく知る必要があることでも患者様にとってはあまり重要に思えないこともあるかも知れません。ご自身のお話に夢中になり、なかなか私たちの質問にお答えいただけないことがありますが、スムーズな診療にご協力ください。
眼科で良く聞かれる質問は「どうなさいました?」「いつからですか?」「どっちの目ですか?」「良くなっていますか、悪くなっていますか、変わっていませんか?」などです。
◆検査編◆ 検査はその方の病気によって変わりますし、同じ病気でも毎回同じ検査ばかりとは限りませんが、視力検査と眼圧検査はほとんどの方が毎回受けてます。視力検査ではひらがなや円の切れ目を見て答えていただくのですが、答えが間違っていても恥ずかしいことはありませんので悩まずにお答えください。その方が検査は早く終わります。分からなければ「分かりません」とお答えいただくのが良いです。 眼圧検査は機械の中から空気がパフッと出てきて驚かれる方がいらっしゃいますが、目に害はありませんので検査員の説明通り、顎を台の上に乗せ、額を機械に押し付けて両目を大きく開けて検査を受けてください。緊張のため力が入ってしまうとうまく検査が出来ず、何度も検査を行なうことになります。 検査の結果に良い、悪いはありません。正しい結果が出ることが大切ですので良い結果を出そうと頑張る必要はありません。
◆診察編◆ 診察室の中では現在の病気について医師からの質問、細隙灯検査、眼底検査があります。全ての検査が終わってから病気の状態について医師から説明があります。
椅子は動かさないでください
診察室の椅子は医師から少し離れた所にあります。医師の話を良く聞こうと椅子を近づけたいと思われる方もいらっしゃると思いますが、患者様用の椅子の前に横から器械(細隙灯)が出てくるようになっていますので、椅子を前に出して座ってしまいますと診察のための器械を出せなくなってしまいます。
眼鏡をかけておられる方で、外した眼鏡を器械の台の上に置かれる方がありますが、器械の台の上は狭く、検査や治療に必要な薬品や消毒した器具を置いてありますので、眼鏡を置こうとして薬品や器具を汚してしまったり、器械台が動いた時に、置いた眼鏡が床に落ちてしまったりすることもありますので、検査中は眼鏡をご自身でお持ちいただくか、荷物と一緒にカゴに入れておいてください。
受付・検査の時に症状をお話しください
診察では最初に医師から質問がある場合があります。初めての方であれば、既に今日診察に来られた理由がカルテに書かれていますので、その内容で不明なところがあればさらにお聞きすることがあります。また、再診の方は、前回来られたから今日までに変わったことがあったかどうかをお聞きします。同じことを受付や検査のときに聞かれているかも知れませんが、言いそびれていたことが無いか確認のためにお聞きすることになります。変わったことがあった場合は、受付や検査の時に言っていただくと、必要な検査が診察の前に終わりますので、結果として早く診察が終わることになります。診察室に入って初めてお話される内容がありますと、追加の検査が必要となり、もう一度検査のためにお待ちいただくことになります。
細隙灯検査では額と顎が重要
細隙灯検査は横から目の前に出てきた器械にお顔を乗せていただくのですが、検査中に顔が動かないように顎をバンドのようなものに押し付け、顎は顎台の上に乗せてください。顎は前に出しすぎたり引きすぎたりしないようにしてください。また、検査中にお話されたり、口を動かしたりすると顔が動き、目の高さが変わってしまって検査が続けられなくなります。検査中は奥歯をしっかり噛んで顔を動かさないようにしてください。
目の中は真っ暗なため、明るい光を使わないと良く見えませんので、明るい光を使って検査をします。まぶしい検査ですが出来るだけ両方の目を大きく開けて検査を受けてください。光は多くの場合、斜めから入ってきて、左右に動きますが、検査中は光を見つめたり追いかけたりするのではなく、ぼんやりと真直ぐ遠くを見ていてください。斜めから光が入ることで目の奥行きが分かり、光を動かして、目の中のいろいろな場所を見ることが出来ます。
眼底検査では両目を開けてください
眼底検査は細隙灯検査では見ることが出来ない、目の奥のほうを調べます。この検査もまぶしい検査ですが、両目を大きく開けてください。眼科の検査はどれも片目ずつ行ないますが、検査をしていない方の目を閉じてしまうと検査をする方の目も大きく開けられなくなります。どうしても目をうまく開けられない方はびっくりした時の顔のようにまゆ毛を上にあげるような顔をすると目を開けられることがあります。
眼底検査は医師が光をいろいろな方向からいれて目の中のいろいろな場所を検査しますが、光と一緒に目を動かしてしまうと同じ場所しか検査できませんので、医師からの指示がなければ真直ぐ正面を見ていてください。目線は目の高さのままで、顎が上がりすぎたり引きすぎたりしていない状態が良いです。
眼底の端の方まで検査をする必要がある場合は、目を動かしていただくことがあります。医師が「右を見てください」とか「左上を見てください」と言いますので言われた方向を見てください。医師は右を見てくださいと言った時は左から光を当てます。この時も光の方向を見てしまうと検査がうまく行きません。通常、右、右上、上、左上、左、左下、下、右下の8方向を見ていただきます。この時も両目を開けていないとうまく目を動かせません。
医師に直接質問してください
検査が全て終わりましたら、検査の結果や今後の治療について医師から説明があります。再診の方の場合は「前回と変わりありません」という事もあります。次回の来院が必要な方は来院予定表をお渡ししています。
検査結果や治療方法、薬のことについてなどお聞きになりたいことがありましたら、この時にお聞きください。診察が終わって、受付や薬局で薬のことについてご希望やご質問があってもその場ではお答えできませんので、診察の後にお話しください。
◆問診編◆ 問診は「今日はどうなさいました?」や「お変わりございませんでしたか?」で始まる今の病気についての質問です。この時に正しい情報が得られないと正しい診断が出来るまでに時間がかかったり、本当は不必要な検査をすることになったりします。問診はどのような病気なのか検討をつけるための重要なものです。
症状の経過をまとめてきてください
初めて眼科を受診したときや前回の診察から何か変った事があった場合は、いつ頃からかどんな症状(痛み、腫れ、かゆみ、かすみ、目やに、見えにくいなど)があり、どう変ってきたのか(症状が出た時に比べて変わりない、悪くなっている、良くなっている)ということをお話しください。急に言われてうまく話せないという方は、家でメモを作って来られると良いと思います。ご自身の症状を正しくお話しいただけないと必要な検査が決められません。「何と言ったら良いか分からない」と言われますと非常に困ります。
また、いろいろな症状がある場合、自分にとって最も重要と思う症状から順番にお話しください。次々と話が変わると聞く方も分かり難いものです。
場合によっては1回の受診で全ての検査を終えることが出来ない場合もありますので、優先順位を決めておいていただけると助かります。
質問にお答えください
お話をお聞きするうち、こちらからお聞きすることもあります。さらに詳しく聞く必要があることや関連がありそうだと思う事についてです。私たちの質問に的確にお答えいただけないと不必要に時間がかかったり、正しく病気の状態を理解できなくなることもあります。患者様にとっては重要と思われることでも、病気の状態を知る上ではあまり重要でないこともありますし、逆に私たちにとっては重要で詳しく知る必要があることでも患者様にとってはあまり重要に思えないこともあるかも知れません。ご自身のお話に夢中になり、なかなか私たちの質問にお答えいただけないことがありますが、スムーズな診療にご協力ください。
眼科で良く聞かれる質問は「どうなさいました?」「いつからですか?」「どっちの目ですか?」「良くなっていますか、悪くなっていますか、変わっていませんか?」などです。
◆検査編◆ 検査はその方の病気によって変わりますし、同じ病気でも毎回同じ検査ばかりとは限りませんが、視力検査と眼圧検査はほとんどの方が毎回受けてます。視力検査ではひらがなや円の切れ目を見て答えていただくのですが、答えが間違っていても恥ずかしいことはありませんので悩まずにお答えください。その方が検査は早く終わります。分からなければ「分かりません」とお答えいただくのが良いです。 眼圧検査は機械の中から空気がパフッと出てきて驚かれる方がいらっしゃいますが、目に害はありませんので検査員の説明通り、顎を台の上に乗せ、額を機械に押し付けて両目を大きく開けて検査を受けてください。緊張のため力が入ってしまうとうまく検査が出来ず、何度も検査を行なうことになります。 検査の結果に良い、悪いはありません。正しい結果が出ることが大切ですので良い結果を出そうと頑張る必要はありません。
◆診察編◆ 診察室の中では現在の病気について医師からの質問、細隙灯検査、眼底検査があります。全ての検査が終わってから病気の状態について医師から説明があります。
椅子は動かさないでください
診察室の椅子は医師から少し離れた所にあります。医師の話を良く聞こうと椅子を近づけたいと思われる方もいらっしゃると思いますが、患者様用の椅子の前に横から器械(細隙灯)が出てくるようになっていますので、椅子を前に出して座ってしまいますと診察のための器械を出せなくなってしまいます。
眼鏡をかけておられる方で、外した眼鏡を器械の台の上に置かれる方がありますが、器械の台の上は狭く、検査や治療に必要な薬品や消毒した器具を置いてありますので、眼鏡を置こうとして薬品や器具を汚してしまったり、器械台が動いた時に、置いた眼鏡が床に落ちてしまったりすることもありますので、検査中は眼鏡をご自身でお持ちいただくか、荷物と一緒にカゴに入れておいてください。
受付・検査の時に症状をお話しください
診察では最初に医師から質問がある場合があります。初めての方であれば、既に今日診察に来られた理由がカルテに書かれていますので、その内容で不明なところがあればさらにお聞きすることがあります。また、再診の方は、前回来られたから今日までに変わったことがあったかどうかをお聞きします。同じことを受付や検査のときに聞かれているかも知れませんが、言いそびれていたことが無いか確認のためにお聞きすることになります。変わったことがあった場合は、受付や検査の時に言っていただくと、必要な検査が診察の前に終わりますので、結果として早く診察が終わることになります。診察室に入って初めてお話される内容がありますと、追加の検査が必要となり、もう一度検査のためにお待ちいただくことになります。
細隙灯検査では額と顎が重要
細隙灯検査は横から目の前に出てきた器械にお顔を乗せていただくのですが、検査中に顔が動かないように顎をバンドのようなものに押し付け、顎は顎台の上に乗せてください。顎は前に出しすぎたり引きすぎたりしないようにしてください。また、検査中にお話されたり、口を動かしたりすると顔が動き、目の高さが変わってしまって検査が続けられなくなります。検査中は奥歯をしっかり噛んで顔を動かさないようにしてください。
目の中は真っ暗なため、明るい光を使わないと良く見えませんので、明るい光を使って検査をします。まぶしい検査ですが出来るだけ両方の目を大きく開けて検査を受けてください。光は多くの場合、斜めから入ってきて、左右に動きますが、検査中は光を見つめたり追いかけたりするのではなく、ぼんやりと真直ぐ遠くを見ていてください。斜めから光が入ることで目の奥行きが分かり、光を動かして、目の中のいろいろな場所を見ることが出来ます。
眼底検査では両目を開けてください
眼底検査は細隙灯検査では見ることが出来ない、目の奥のほうを調べます。この検査もまぶしい検査ですが、両目を大きく開けてください。眼科の検査はどれも片目ずつ行ないますが、検査をしていない方の目を閉じてしまうと検査をする方の目も大きく開けられなくなります。どうしても目をうまく開けられない方はびっくりした時の顔のようにまゆ毛を上にあげるような顔をすると目を開けられることがあります。
眼底検査は医師が光をいろいろな方向からいれて目の中のいろいろな場所を検査しますが、光と一緒に目を動かしてしまうと同じ場所しか検査できませんので、医師からの指示がなければ真直ぐ正面を見ていてください。目線は目の高さのままで、顎が上がりすぎたり引きすぎたりしていない状態が良いです。
眼底の端の方まで検査をする必要がある場合は、目を動かしていただくことがあります。医師が「右を見てください」とか「左上を見てください」と言いますので言われた方向を見てください。医師は右を見てくださいと言った時は左から光を当てます。この時も光の方向を見てしまうと検査がうまく行きません。通常、右、右上、上、左上、左、左下、下、右下の8方向を見ていただきます。この時も両目を開けていないとうまく目を動かせません。
医師に直接質問してください
検査が全て終わりましたら、検査の結果や今後の治療について医師から説明があります。再診の方の場合は「前回と変わりありません」という事もあります。次回の来院が必要な方は来院予定表をお渡ししています。
検査結果や治療方法、薬のことについてなどお聞きになりたいことがありましたら、この時にお聞きください。診察が終わって、受付や薬局で薬のことについてご希望やご質問があってもその場ではお答えできませんので、診察の後にお話しください。