逆さまつげ
HOW TO SERIES:12
逆さまつげ
逆さまつげには眼瞼内反症と睫毛乱生症のふたつがありますが、今回は主に内反症についてお話ししましょう。
まぶたが内側に反り返っているために起こります
目の縁に沿って生えているまつげは、いわば目の門番。目にゴミや虫などが入ろうとすると、すぐに察知して、まぶたを閉じさせます。
ところが、このまつげ自体が目の方向に向かって生えているために目の表面の角膜や結膜を傷つけてしまうことがあります。これが内反症です。
小さい子どもはもともと特に下まぶたがふっくらとしていて、まつげが内側に入っていることがよくあります。これは、ほとんどの場合、3~5歳ごろには自然に治ります。
また、お年寄りでは皮下脂肪が少なくなり、上まぶたがやせてたるんでくるため、それによってまつげが内反することもよくあります。加齢によって涙の分泌も減っているため、目の症状が出やすいのが特徴です。
目の異物感や充血などの症状があれば早めに眼科で診察を受けます
逆さまつげは目に何も症状がなければ、そのまま放置しておいてかまいません。しかし、目がゴロゴロする、涙や目やにが増える、目が充血する、まぶしく感じるといった症状が出たら、結膜炎や角膜炎を起こしている可能性があります。さらに、角膜が何度も傷つくと、白濁して視力が落ちることもあるので、注意が必要です。このような症状に気づいたら、眼科で診察を受けましょう。
小さい子では、痛みを訴えることは少ないのですが、目をよくこすったり、まばたきをしたりする回数が増えるので気をつけて見てあげましょう。また、生後間もない赤ちゃんでも涙目や目ヤニが多いときには注意が必要です。
逆さまつげが気になるからといって、自分で抜いたり、切ったりすると目を傷つけたり、まぶたに炎症を起こしたりすることがあるので、危険です。数本程度の逆さまつげなら眼科で抜いてもらうだけでもいいのですが、また同じように生えてきます。
まぶたの内反がひどければ、日帰りの手術で治療します
逆さまつげの症状が軽ければ、角膜を保護する点眼薬や結膜炎を治療する抗生物質の点眼薬を使って様子を見ます。
まぶたの内反の程度がひどい場合には、手術をします。もちろん生後1~2ヶ月の赤ちゃんでも症状がひどい時には局所麻酔下にて手術をします。
老人の場合は、ほとんどが眼輪筋とよばれる目のまわりにある筋力の弛緩による内反が多いので、眼輪筋の働きを強める手術(眼輪筋短縮術)を行います。
いずれも外来での手術が可能で入院は必要なく、抜糸までは1週間ほどです。
上まぶたの手術は美容整形の二重まぶたの手術と同じ方法で、美容整形の場合と異なり、健康保険の適応になります。
睫毛乱生とよばれる老人の方に多い逆さまつげは、トラホームなどの後遺症によるものが多く、抜去する治療を行いますが毛根が生きていますので、抜いてもまた生えてきます。したがって毛根を根治する電気分解法なども行っています。
お年寄りの方のひどい逆さまつげをみますと、その方の苦労してきた人生を想像させられることがあります。
まぶたが内側に反り返っているために起こります
目の縁に沿って生えているまつげは、いわば目の門番。目にゴミや虫などが入ろうとすると、すぐに察知して、まぶたを閉じさせます。
ところが、このまつげ自体が目の方向に向かって生えているために目の表面の角膜や結膜を傷つけてしまうことがあります。これが内反症です。
小さい子どもはもともと特に下まぶたがふっくらとしていて、まつげが内側に入っていることがよくあります。これは、ほとんどの場合、3~5歳ごろには自然に治ります。
また、お年寄りでは皮下脂肪が少なくなり、上まぶたがやせてたるんでくるため、それによってまつげが内反することもよくあります。加齢によって涙の分泌も減っているため、目の症状が出やすいのが特徴です。
目の異物感や充血などの症状があれば早めに眼科で診察を受けます
逆さまつげは目に何も症状がなければ、そのまま放置しておいてかまいません。しかし、目がゴロゴロする、涙や目やにが増える、目が充血する、まぶしく感じるといった症状が出たら、結膜炎や角膜炎を起こしている可能性があります。さらに、角膜が何度も傷つくと、白濁して視力が落ちることもあるので、注意が必要です。このような症状に気づいたら、眼科で診察を受けましょう。
小さい子では、痛みを訴えることは少ないのですが、目をよくこすったり、まばたきをしたりする回数が増えるので気をつけて見てあげましょう。また、生後間もない赤ちゃんでも涙目や目ヤニが多いときには注意が必要です。
逆さまつげが気になるからといって、自分で抜いたり、切ったりすると目を傷つけたり、まぶたに炎症を起こしたりすることがあるので、危険です。数本程度の逆さまつげなら眼科で抜いてもらうだけでもいいのですが、また同じように生えてきます。
まぶたの内反がひどければ、日帰りの手術で治療します
逆さまつげの症状が軽ければ、角膜を保護する点眼薬や結膜炎を治療する抗生物質の点眼薬を使って様子を見ます。
まぶたの内反の程度がひどい場合には、手術をします。もちろん生後1~2ヶ月の赤ちゃんでも症状がひどい時には局所麻酔下にて手術をします。
老人の場合は、ほとんどが眼輪筋とよばれる目のまわりにある筋力の弛緩による内反が多いので、眼輪筋の働きを強める手術(眼輪筋短縮術)を行います。
いずれも外来での手術が可能で入院は必要なく、抜糸までは1週間ほどです。
上まぶたの手術は美容整形の二重まぶたの手術と同じ方法で、美容整形の場合と異なり、健康保険の適応になります。
睫毛乱生とよばれる老人の方に多い逆さまつげは、トラホームなどの後遺症によるものが多く、抜去する治療を行いますが毛根が生きていますので、抜いてもまた生えてきます。したがって毛根を根治する電気分解法なども行っています。
お年寄りの方のひどい逆さまつげをみますと、その方の苦労してきた人生を想像させられることがあります。