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気になる眼の病気と症状:26

白内障手術の最新事情

白内障は古くから知られている病気で、その治療法の歴史も長いですが、まだまだ改良の余地があり、日々新しい治療について考えられています。

また、新しい治療方法には新しい問題点があることも分かってきていて、その問題点の解決方法についても研究されています。今回はここ2、3年の白内障手術に関する新しい話題についてまとめてみました。

気になる眼の病気と症状:26

白内障手術の最新事情

白内障は古くから知られている病気で、その治療法の歴史も長いですが、まだまだ改良の余地があり、日々新しい治療について考えられています。

また、新しい治療方法には新しい問題点があることも分かってきていて、その問題点の解決方法についても研究されています。今回はここ2、3年の白内障手術に関する新しい話題についてまとめてみました。

白内障とは?

白内障というのは目の中にある透明な水晶体が濁ってきて見えにくくなるというものです。

多くは加齢、つまり歳をとることによって起こるものですが、全身の病気や薬の副作用によるもの、外傷によるもの、紫外線、赤外線、放射線によるものも希ですがあります。

治療の方法は原因が何であっても手術です。目薬は進行予防の効果が期待されていますが、治療の効果は期待できません。

白内障手術は実に2500年も前から行われていました。

 

最初は指で目を強く押すことによって濁った水晶体を目の中(硝子体内)に落下させて濁りを無くす方法でした。その後、手術により濁った水晶体を取り出す(水晶体摘出)手術に変わり、さらに取った水晶体の代わりに人工のレンズ(眼内レンズ)を目の中に移植する手術となりました。水晶体を取り出す方法も黒目の周りを半周切って水晶体を取り出す方法から、目の中で水晶体を細かくしてから目の外に取り出す方法になり、目を切る幅も3mm以下になりました。

このように白内障は古くから治療の方法が改善されてきていました。そして、2年ほど前から新しい機能が加わった眼内レンズが発売され始めました。

それが多焦点眼内レンズと呼ばれるものです(図1、図2)。

多焦点眼内レンズとは?

これまで白内障手術で使われてきた眼内レンズはピントが合う範囲が狭く、手術後眼鏡がなくても遠くが見えるようになれば、新聞を読んだりするときなど近くを見るときには眼鏡が必要でした(図3)。新しく作られた多焦点眼内レンズはこの遠くが見えれば近くがぼやけるという従来の眼内レンズの欠点を無くしたもので、遠くが見えて、近くも見えるというものです(図4)

誰もが多焦点眼内レンズにするべきか?

この多焦点眼内レンズはとてもすばらしいものですが、どの方にもお勧めするものではありません。白内障手術後に眼鏡がなくても困らない生活を送りたい方に向いているもので、遠くが見えれば近くは眼鏡をかけても構わないという方や、ものがくっきりと見えることを強く希望される方には従来の眼内レンズが良いと思います。

また、白内障以外に目に病気があるために見えにくい方や白内障の状態などによっては多焦点眼内レンズではない方が良い場合もあります。

白内障手術の新しい問題

現在のような白内障を目の中で細かく砕いてから取り出すという手術になってから20年ほどになりますが、まだよくわかっていないこともあります。例えば、2年前にアメリカで今まではなかった新しい問題が見つかりました。これは白内障手術が問題なく行われた翌日に原因不明の強い炎症が起こり、手術をしたのに見えにくいというもので、しかも同じ日に手術が行われた人に次々と同じ問題が起こると言うものです。初めて報告がなされてから次々とアメリカで同じような報告がなされ、いろいろな原因が考えられましたが、未だにはっきりした原因はわからないままで予防方法も見つかっていません。いろいろな原因が重なって起こるものだという考えが有力のようです。 治療の方法はわかっていて炎症を抑える目薬を使えば良くなるという報告が多く出ています。

日本でのこの問題の報告はまだわずかしかありませんが、日本とアメリカではほぼ同じ方法で手術を行っていますし、使っている器械や薬も共通するものが多いですので今後、日本でも同様の問題が出てくる可能性はあります。

 

白内障手術の歴史は長いですが、まだまだ改良の余地はありそうですし、わかっていないこともあります。ですから今後も様々な問題が見つかることもあるでしょうし、改良されて良くなることも出てくると思います。

 

また、白内障手術は安全で失われた視力を回復することのできるものですが、手術中、手術後に様々な問題が起こる可能性もあり、必ず期待した結果が得られるものではないことも知っておいていただきたいことです。 多焦点眼内レンズは今後当院でも取り入れていく予定です。興味がおありの方は医師にご相談ください。

白内障とは?

白内障というのは目の中にある透明な水晶体が濁ってきて見えにくくなるというものです。

多くは加齢、つまり歳をとることによって起こるものですが、全身の病気や薬の副作用によるもの、外傷によるもの、紫外線、赤外線、放射線によるものも希ですがあります。

治療の方法は原因が何であっても手術です。目薬は進行予防の効果が期待されていますが、治療の効果は期待できません。

白内障手術は実に2500年も前から行われていました。

 

最初は指で目を強く押すことによって濁った水晶体を目の中(硝子体内)に落下させて濁りを無くす方法でした。その後、手術により濁った水晶体を取り出す(水晶体摘出)手術に変わり、さらに取った水晶体の代わりに人工のレンズ(眼内レンズ)を目の中に移植する手術となりました。水晶体を取り出す方法も黒目の周りを半周切って水晶体を取り出す方法から、目の中で水晶体を細かくしてから目の外に取り出す方法になり、目を切る幅も3mm以下になりました。

このように白内障は古くから治療の方法が改善されてきていました。そして、2年ほど前から新しい機能が加わった眼内レンズが発売され始めました。

それが多焦点眼内レンズと呼ばれるものです(図1、図2)。

多焦点眼内レンズとは?

これまで白内障手術で使われてきた眼内レンズはピントが合う範囲が狭く、手術後眼鏡がなくても遠くが見えるようになれば、新聞を読んだりするときなど近くを見るときには眼鏡が必要でした(図3)。新しく作られた多焦点眼内レンズはこの遠くが見えれば近くがぼやけるという従来の眼内レンズの欠点を無くしたもので、遠くが見えて、近くも見えるというものです(図4)

誰もが多焦点眼内レンズにするべきか?

この多焦点眼内レンズはとてもすばらしいものですが、どの方にもお勧めするものではありません。白内障手術後に眼鏡がなくても困らない生活を送りたい方に向いているもので、遠くが見えれば近くは眼鏡をかけても構わないという方や、ものがくっきりと見えることを強く希望される方には従来の眼内レンズが良いと思います。

また、白内障以外に目に病気があるために見えにくい方や白内障の状態などによっては多焦点眼内レンズではない方が良い場合もあります。

白内障手術の新しい問題

現在のような白内障を目の中で細かく砕いてから取り出すという手術になってから20年ほどになりますが、まだよくわかっていないこともあります。例えば、2年前にアメリカで今まではなかった新しい問題が見つかりました。これは白内障手術が問題なく行われた翌日に原因不明の強い炎症が起こり、手術をしたのに見えにくいというもので、しかも同じ日に手術が行われた人に次々と同じ問題が起こると言うものです。初めて報告がなされてから次々とアメリカで同じような報告がなされ、いろいろな原因が考えられましたが、未だにはっきりした原因はわからないままで予防方法も見つかっていません。いろいろな原因が重なって起こるものだという考えが有力のようです。 治療の方法はわかっていて炎症を抑える目薬を使えば良くなるという報告が多く出ています。

日本でのこの問題の報告はまだわずかしかありませんが、日本とアメリカではほぼ同じ方法で手術を行っていますし、使っている器械や薬も共通するものが多いですので今後、日本でも同様の問題が出てくる可能性はあります。

 

白内障手術の歴史は長いですが、まだまだ改良の余地はありそうですし、わかっていないこともあります。ですから今後も様々な問題が見つかることもあるでしょうし、改良されて良くなることも出てくると思います。

 

また、白内障手術は安全で失われた視力を回復することのできるものですが、手術中、手術後に様々な問題が起こる可能性もあり、必ず期待した結果が得られるものではないことも知っておいていただきたいことです。 多焦点眼内レンズは今後当院でも取り入れていく予定です。興味がおありの方は医師にご相談ください。

       
     
           

古川中央眼科      

     

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