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気になる眼の病気と症状:25

加齢と視力障害

視覚障害の特徴として、高齢者患者の割合が高い眼科。

高齢化社会の到来で増々増える視力障害をきたす病気について考えてみましょう。

気になる眼の病気と症状:25

加齢と視力障害

視覚障害の特徴として、高齢者患者の割合が高い眼科。

高齢化社会の到来で増々増える視力障害をきたす病気について考えてみましょう。

どの程度の割合で眼科の患者さんがいるのでしょう。

全患者数に占める65歳以上の患者の割合は、全科が約50%に対して眼科は67%。

眼科に来院している患者さんの3人に2人は65歳以上ということです。

視覚障害の原因はどのようなものがあげられますか。

中途失明者原因と身体障害者手帳申請書からの視覚障害の原因を図1と表1に示します。緑内障、糖尿病網膜症、黄斑変性症が上位を占めています。

では、視覚障害をきたす病気について説明してもらえますか。

日常良く遭遇するものと失明に至る危険をもった病気について分けて説明いたしましょう。

 

【I】日常よく遭遇する視覚障害の原因

 

屈折異常

60歳以上の5割の方は近視・遠視・乱視などの屈折異常を有し、すべての人が調節力の低下より老眼をきたしています。 日本における眼鏡使用者(コンタクトレンズも含む)は7000万人ともいわれていますが、適正な眼鏡を装用していない人の数は相当数いると考えられており、頭痛、肩こり、眼の疲れ(眼精疲労)などの症状の原因になっている可能性があります。

 

【II】失明に至る視覚障害の原因

 

緑内障

失明原因の第1位になっています。緑内障は眼の視神経が障害をうけることにより視野に異常をきたし、見える範囲が狭くなり、無治療のままでいると失明に至るという疾患です。

最近は多種多様の緑内障点眼薬が開発され、緑内障の進行防止に役立っていますが、一番大切なことは点眼薬を忘れずに使用していくことです。40歳以上の方の6% が緑内障になるといわれていますので、大崎圏内では約2000人の患者さんがいることになります。

 

糖尿病網膜症

糖尿病患者の30~40%が網膜症を発症し、そのうち10%が増殖型といって失明の危険をはらんでいます。

一番の問題はこの増殖型の糖尿病網膜症の患者さんをいかに早く発見、治療に入るかということです。特に働き盛りの40~50代の男性の方が問題です。この世代の方々は自分の健康に過信するためか、健康診断で糖尿病を指摘されても受診せず、たとえ受診しても食事療法のつらさを守れずに無治療状態が続くことがあるようです。視力障害を自覚して来院した時にはすでに手遅れで、1.0の視力でも1か月後には0.1以下ということも私たちは多くの患者さんで経験しています。適切な時期に網膜光凝固術を施行すれば必ず失明は回避できます。

糖尿病をあなどってはいけませんね。

 

加齢黄斑変性症

欧米の白人における失明の第1原因であるこの疾患も、日本人の生活スタイルの欧米化に伴い日本でも近年注目されています。昔は日本ではあまり見られる病気ではなかったのですが、最近の疫学研究の結果で50歳以上の男性18.5% 女性14.8%に認められるという報告も見られます。

黄斑部は網膜で最も重要な部分で、視力を司っています。黄斑部の障害は、視野の中心部を見づらくし日常生活機能を著しく低下させ、両眼が悪化した場合は字を見ようとしたら見えない、あるいはお孫さんが見えないといった辛いことになるのです。

特に原因として喫煙との関連性は強くいわれており禁煙にこしたことはないと思います。高血圧症、高脂血症、動脈硬化などの生活習慣病との関連が指摘されてもいます。緑黄色野菜と魚に多く含まれるルテインが予防になるとの研究結果もでていますが、要するに暴飲暴食を控え喫煙は絶対やめた方が良いということですね。

治療法に関しては、進行性のものですから以前は、手をこまねいていたことが多かったのですが、近年異常網膜新生血管に対して特徴的治療法が確立されてきたのが朗報といえます。

 

【III】その他の眼底疾患

 

主なものとして網膜動脈閉塞症、網膜細動脈瘤、網膜中心静脈閉塞症などが挙げられますが、根本原因は動脈硬化による変化でありますので、日頃からの食生活に対する注意が必要です。

最後に、加齢疾患に対する見解を。

高齢化社会の到来で高齢者の生活の質を守っていくには、良い視力を維持することが重要なことであると思っています。

 

余生を過ごすにあたって、見えるものも見えないという生活は辛いの一言でありましょう。それでも残念ながら加齢に伴う眼科疾患は存在します。病気はならないのが一番ですが、たとえなったとしても悪化させないことが一番であると思います。それには健康診断への積極的受診、自覚症状があらわれた時の早期の受診、糖尿病、高血圧の方の眼科の定期的受診による併発眼疾患の早期発見につきると思います。

現在医学治療の発展は眼をみはるものがあります。糖尿病網膜症による失明は近い将来完全に防ぐことができるといわれています。

多様な生活環境の中、高齢化社会の中で快適に過ごしていけるため、眼科の医療も大切ですが、皆さんが安心して治療を受けていけるよう、国民皆保険制度を崩壊させてはならないと思っております。

どの程度の割合で眼科の患者さんがいるのでしょう。

全患者数に占める65歳以上の患者の割合は、全科が約50%に対して眼科は67%。

眼科に来院している患者さんの3人に2人は65歳以上ということです。

視覚障害の原因はどのようなものがあげられますか。

中途失明者原因と身体障害者手帳申請書からの視覚障害の原因を図1と表1に示します。緑内障、糖尿病網膜症、黄斑変性症が上位を占めています。

では、視覚障害をきたす病気について説明してもらえますか。

日常良く遭遇するものと失明に至る危険をもった病気について分けて説明いたしましょう。

 

【I】日常よく遭遇する視覚障害の原因

 

屈折異常

60歳以上の5割の方は近視・遠視・乱視などの屈折異常を有し、すべての人が調節力の低下より老眼をきたしています。 日本における眼鏡使用者(コンタクトレンズも含む)は7000万人ともいわれていますが、適正な眼鏡を装用していない人の数は相当数いると考えられており、頭痛、肩こり、眼の疲れ(眼精疲労)などの症状の原因になっている可能性があります。

 

【II】失明に至る視覚障害の原因

 

緑内障

失明原因の第1位になっています。緑内障は眼の視神経が障害をうけることにより視野に異常をきたし、見える範囲が狭くなり、無治療のままでいると失明に至るという疾患です。

最近は多種多様の緑内障点眼薬が開発され、緑内障の進行防止に役立っていますが、一番大切なことは点眼薬を忘れずに使用していくことです。40歳以上の方の6% が緑内障になるといわれていますので、大崎圏内では約2000人の患者さんがいることになります。

 

糖尿病網膜症

糖尿病患者の30~40%が網膜症を発症し、そのうち10%が増殖型といって失明の危険をはらんでいます。

一番の問題はこの増殖型の糖尿病網膜症の患者さんをいかに早く発見、治療に入るかということです。特に働き盛りの40~50代の男性の方が問題です。この世代の方々は自分の健康に過信するためか、健康診断で糖尿病を指摘されても受診せず、たとえ受診しても食事療法のつらさを守れずに無治療状態が続くことがあるようです。視力障害を自覚して来院した時にはすでに手遅れで、1.0の視力でも1か月後には0.1以下ということも私たちは多くの患者さんで経験しています。適切な時期に網膜光凝固術を施行すれば必ず失明は回避できます。

糖尿病をあなどってはいけませんね。

 

加齢黄斑変性症

欧米の白人における失明の第1原因であるこの疾患も、日本人の生活スタイルの欧米化に伴い日本でも近年注目されています。昔は日本ではあまり見られる病気ではなかったのですが、最近の疫学研究の結果で50歳以上の男性18.5% 女性14.8%に認められるという報告も見られます。

黄斑部は網膜で最も重要な部分で、視力を司っています。黄斑部の障害は、視野の中心部を見づらくし日常生活機能を著しく低下させ、両眼が悪化した場合は字を見ようとしたら見えない、あるいはお孫さんが見えないといった辛いことになるのです。

特に原因として喫煙との関連性は強くいわれており禁煙にこしたことはないと思います。高血圧症、高脂血症、動脈硬化などの生活習慣病との関連が指摘されてもいます。緑黄色野菜と魚に多く含まれるルテインが予防になるとの研究結果もでていますが、要するに暴飲暴食を控え喫煙は絶対やめた方が良いということですね。

治療法に関しては、進行性のものですから以前は、手をこまねいていたことが多かったのですが、近年異常網膜新生血管に対して特徴的治療法が確立されてきたのが朗報といえます。

 

【III】その他の眼底疾患

 

主なものとして網膜動脈閉塞症、網膜細動脈瘤、網膜中心静脈閉塞症などが挙げられますが、根本原因は動脈硬化による変化でありますので、日頃からの食生活に対する注意が必要です。

最後に、加齢疾患に対する見解を。

高齢化社会の到来で高齢者の生活の質を守っていくには、良い視力を維持することが重要なことであると思っています。

 

余生を過ごすにあたって、見えるものも見えないという生活は辛いの一言でありましょう。それでも残念ながら加齢に伴う眼科疾患は存在します。病気はならないのが一番ですが、たとえなったとしても悪化させないことが一番であると思います。それには健康診断への積極的受診、自覚症状があらわれた時の早期の受診、糖尿病、高血圧の方の眼科の定期的受診による併発眼疾患の早期発見につきると思います。

現在医学治療の発展は眼をみはるものがあります。糖尿病網膜症による失明は近い将来完全に防ぐことができるといわれています。

多様な生活環境の中、高齢化社会の中で快適に過ごしていけるため、眼科の医療も大切ですが、皆さんが安心して治療を受けていけるよう、国民皆保険制度を崩壊させてはならないと思っております。

       
     
           

古川中央眼科      

     

〒989-6163
宮城県大崎市古川台町4-36

     

TEL:0229-22-6111

     

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午前 8:15~12:00
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