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気になる眼の病気と症状:12

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎とは眼の中の虹彩(こうさい)、毛様体(もうようたい)、脈絡膜(みゃくらくまく)とそれに隣接する組織になにかしらの原因で起きる炎症の総称です。

気になる眼の病気と症状:12

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎とは眼の中の虹彩(こうさい)、毛様体(もうようたい)、脈絡膜(みゃくらくまく)とそれに隣接する組織になにかしらの原因で起きる炎症の総称です。

ぶどう膜とは何ですか。

虹彩・毛様体・脈絡膜という3つの組織を合わせてぶどう膜といいます。眼球は丸いボールのような形をしています。眼球の後方の壁は3つの膜(強膜、ぶどう膜、網膜)がくっついてできており、3つの膜の中間にある膜が脈略膜です。

ぶどう膜は褐色のメラニン色素と血管が豊富で色と形がぶどうに似ていることからその名がつけられました。虹彩は周囲の明るさに反応して瞳孔(瞳の中央の黒いところ)の大きさを変化させることで、眼の中に入る光の量を調節します。毛様体は物を見る時に遠近のピント調整を行うことと、房水の産生をします。

普段の状態で見えるのは虹彩(瞳の「茶目」の部分)だけです。

ぶどう膜炎とはなんですか。

ぶどう膜が炎症を起こす病気をぶどう膜炎と言います。

ぶどう膜は血管が多い組織なので、炎症がぶどう膜だけでなく全身の他の臓器にも起こっていることがあります。

ぶどう膜炎の症状はどのようなものがありますか。

炎症を起こしている場所や、程度によって多様な症状がでます。

●視力低下

炎症によって眼球内に強い濁りが出てくると霧がかかったような見え方になり、視力が低下することがあります。炎症の経過が長期に及ぶ場合は繰り返す炎症によって眼の組織が傷つき視機能が低下することもあります。 硝子体(しょうしたい)(眼球の中にあるゼリー状のもの)に濁りが出ると、飛蚊症(ひぶんしょう)(虫のようなものが動いて見える症状)が起こります。硝子体の濁りは炎症がひいても残ることがあります。

●充血

虹彩や毛様体に炎症が起こると、白目が赤く充血します。ぶどう膜炎による充血では、痛みを伴うことがあります。結膜炎の充血とは違い、ぶどう膜炎では眼脂(がんし)(目ヤニのこと)は出ません。

●痛み

炎症によって鈍い痛みを感じることがあります。

●まぶしさ

普段よりも光をまぶしく感じたり、光を見ることで痛みを感じたりします。

ぶどう膜炎の原因は何ですか。

日本で多いぶどう膜炎はベーチェット病、サルコイドーシス、原田病によるぶどう膜炎です。その他には膠原病、糖尿病、皮膚疾患、感染、悪性腫瘍などが原因のものもありますが、原因不明のぶどう膜炎も多く、その割合は30~50%と言われています。

●ベーチェット病

全身の皮膚や粘膜の炎症を繰り返し起こす慢性の病気です。原因は分かっていません。ぶどう膜炎以外に口内炎、外陰部の潰瘍(かいよう)、皮膚に赤いしこりが出る、ひげそり負けをしやすいなどの炎症を伴うことがあり、神経や腸、血管にも炎症を起こすことがあります。これらの症状は一度にでてくるわけではなく、長い年月をかけて症状がそろい、初めてのベーチェット病と診断される場合も少なくありません。ベーチェット病の疑いがある時は定期的な経過観察が必要になります。これは厚生労働省の特定疾患医療に認定されています。

●サルコイドーシス

全身に肉芽腫(炎症を起こした後に、治癒の過程でできる塊)ができる病気で慢性的なものです。原因は分かっていません。 ぶどう膜炎以外に皮膚や肺、リンパ節、心臓などにも病気を起こすことがあります。これも厚生労働省の特定疾患医療に認定されています。

●原田病

メラノサイト(色素細胞)に対する自己免疫疾患で、リンパ球(白血球のひとつ)がぶどう膜や皮膚、毛髪にあるメラニン色素を持つ細胞を壊す病気です。 初期には頭痛、耳鳴り、めまいなどを伴うことがあります。発病から1~2ヶ月後には皮膚や頭髪の色素脱失が現れます。

ぶどう膜炎で気を付けることはありますか。

眼内の炎症によって緑内障、白内障、時に網膜剥離などの合併症を起こす事があるので指示のとおりに診察を受けましょう。

どのような治療法がありますか。

原因によって治療法が違いますが、多くのぶどう膜炎には炎症を抑えるための薬として副腎皮質ホルモン(ステロイド)を使います。副腎皮質ホルモンは投与の方法に点眼、内服、注射がありますが、ぶどう膜炎の原因や重症度によって使い方が違います。

副腎皮質ホルモン剤を使用する場合には、眼圧上昇などの副作用をチェックする必要があるので定期的な検査が必要です。また、急に薬をやめたりすると、かえって炎症が強くなる事もあるので指示のとおりに薬を使うことが大切です。

虹彩炎、毛様体炎が強い場合には、虹彩が炎症によって水晶体と癒着するのを防ぐために散瞳薬(瞳をひろげる薬)を使うこともあります。

自己免疫によるぶどう膜炎には免疫抑制剤を使うこともあります。その他、感染によっておこるぶどう膜炎には、病原微生物に効果のある薬を使用します。

病気の治療の基本は原因に対しての治療を行うことですが、、多くのぶどう膜炎は原因が不明なので、炎症を抑える対症的な治療が中心になることも多くあります。症状を確かめながら薬の使い方を調整する必要があるので医師の指示どおりに通院することが大事です。

その他、特徴を教えてください。

ぶどう膜炎は慢性に経過したり、炎症を繰り返したりすることが多い病気です。原因によっては炎症の発作を抑えるために長期にわたって薬を使うこともあります。

ぶどう膜炎と診断された時は、症状の経過や治療内容について書き留めておくと良いでしょう。また、転院の際は前医に経過や治療などの診療情報を書いてもらうと治療の引き継ぎに役立ちます。

ぶどう膜とは何ですか。

虹彩・毛様体・脈絡膜という3つの組織を合わせてぶどう膜といいます。眼球は丸いボールのような形をしています。眼球の後方の壁は3つの膜(強膜、ぶどう膜、網膜)がくっついてできており、3つの膜の中間にある膜が脈略膜です。

ぶどう膜は褐色のメラニン色素と血管が豊富で色と形がぶどうに似ていることからその名がつけられました。虹彩は周囲の明るさに反応して瞳孔(瞳の中央の黒いところ)の大きさを変化させることで、眼の中に入る光の量を調節します。毛様体は物を見る時に遠近のピント調整を行うことと、房水の産生をします。

普段の状態で見えるのは虹彩(瞳の「茶目」の部分)だけです。

ぶどう膜炎とはなんですか。

ぶどう膜が炎症を起こす病気をぶどう膜炎と言います。

ぶどう膜は血管が多い組織なので、炎症がぶどう膜だけでなく全身の他の臓器にも起こっていることがあります。

ぶどう膜炎の症状はどのようなものがありますか。

炎症を起こしている場所や、程度によって多様な症状がでます。

●視力低下

炎症によって眼球内に強い濁りが出てくると霧がかかったような見え方になり、視力が低下することがあります。炎症の経過が長期に及ぶ場合は繰り返す炎症によって眼の組織が傷つき視機能が低下することもあります。 硝子体(しょうしたい)(眼球の中にあるゼリー状のもの)に濁りが出ると、飛蚊症(ひぶんしょう)(虫のようなものが動いて見える症状)が起こります。硝子体の濁りは炎症がひいても残ることがあります。

●充血

虹彩や毛様体に炎症が起こると、白目が赤く充血します。ぶどう膜炎による充血では、痛みを伴うことがあります。結膜炎の充血とは違い、ぶどう膜炎では眼脂(がんし)(目ヤニのこと)は出ません。

●痛み

炎症によって鈍い痛みを感じることがあります。

●まぶしさ

普段よりも光をまぶしく感じたり、光を見ることで痛みを感じたりします。

ぶどう膜炎の原因は何ですか。

日本で多いぶどう膜炎はベーチェット病、サルコイドーシス、原田病によるぶどう膜炎です。その他には膠原病、糖尿病、皮膚疾患、感染、悪性腫瘍などが原因のものもありますが、原因不明のぶどう膜炎も多く、その割合は30~50%と言われています。

●ベーチェット病

全身の皮膚や粘膜の炎症を繰り返し起こす慢性の病気です。原因は分かっていません。ぶどう膜炎以外に口内炎、外陰部の潰瘍(かいよう)、皮膚に赤いしこりが出る、ひげそり負けをしやすいなどの炎症を伴うことがあり、神経や腸、血管にも炎症を起こすことがあります。これらの症状は一度にでてくるわけではなく、長い年月をかけて症状がそろい、初めてのベーチェット病と診断される場合も少なくありません。ベーチェット病の疑いがある時は定期的な経過観察が必要になります。これは厚生労働省の特定疾患医療に認定されています。

●サルコイドーシス

全身に肉芽腫(炎症を起こした後に、治癒の過程でできる塊)ができる病気で慢性的なものです。原因は分かっていません。 ぶどう膜炎以外に皮膚や肺、リンパ節、心臓などにも病気を起こすことがあります。これも厚生労働省の特定疾患医療に認定されています。

●原田病

メラノサイト(色素細胞)に対する自己免疫疾患で、リンパ球(白血球のひとつ)がぶどう膜や皮膚、毛髪にあるメラニン色素を持つ細胞を壊す病気です。 初期には頭痛、耳鳴り、めまいなどを伴うことがあります。発病から1~2ヶ月後には皮膚や頭髪の色素脱失が現れます。

ぶどう膜炎で気を付けることはありますか。

眼内の炎症によって緑内障、白内障、時に網膜剥離などの合併症を起こす事があるので指示のとおりに診察を受けましょう。

どのような治療法がありますか。

原因によって治療法が違いますが、多くのぶどう膜炎には炎症を抑えるための薬として副腎皮質ホルモン(ステロイド)を使います。副腎皮質ホルモンは投与の方法に点眼、内服、注射がありますが、ぶどう膜炎の原因や重症度によって使い方が違います。

副腎皮質ホルモン剤を使用する場合には、眼圧上昇などの副作用をチェックする必要があるので定期的な検査が必要です。また、急に薬をやめたりすると、かえって炎症が強くなる事もあるので指示のとおりに薬を使うことが大切です。

虹彩炎、毛様体炎が強い場合には、虹彩が炎症によって水晶体と癒着するのを防ぐために散瞳薬(瞳をひろげる薬)を使うこともあります。

自己免疫によるぶどう膜炎には免疫抑制剤を使うこともあります。その他、感染によっておこるぶどう膜炎には、病原微生物に効果のある薬を使用します。

病気の治療の基本は原因に対しての治療を行うことですが、、多くのぶどう膜炎は原因が不明なので、炎症を抑える対症的な治療が中心になることも多くあります。症状を確かめながら薬の使い方を調整する必要があるので医師の指示どおりに通院することが大事です。

その他、特徴を教えてください。

ぶどう膜炎は慢性に経過したり、炎症を繰り返したりすることが多い病気です。原因によっては炎症の発作を抑えるために長期にわたって薬を使うこともあります。

ぶどう膜炎と診断された時は、症状の経過や治療内容について書き留めておくと良いでしょう。また、転院の際は前医に経過や治療などの診療情報を書いてもらうと治療の引き継ぎに役立ちます。

       
     
           

古川中央眼科      

     

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